ゴミ屋敷になってしまった一軒家は、住環境が悪化するだけでなく、資産価値にも大きな影響を与えます。広いスペースがある一軒家では、ゴミの量が増えやすく、一度ゴミ屋敷化すると元の状態に戻すのが難しくなります。まず、ゴミ屋敷の状態が続くと、建物の劣化が進んでしまうリスクがあります。ゴミが大量に積み上がっていると、湿気がこもりやすく、カビやシロアリの発生を招くことがあります。特に、床や壁にまでゴミが積み上がると、通気性が悪くなり、木材の腐食が進む原因になります。また、ゴミが排水口を塞いでしまうことで水漏れが発生し、家の構造に悪影響を与えることもあります。こうしたダメージが蓄積すると、家の修繕費用が高額になり、最終的には住めなくなってしまう可能性もあります。次に、ゴミ屋敷のままでは、家の売却が非常に難しくなります。通常、一軒家を売却する際は、不動産会社が物件の査定を行いますが、ゴミ屋敷の場合、「清掃が必要」「建物の状態が不明確」といった理由で、査定額が大幅に下がることがあります。さらに、ゴミの量が多すぎると、「解体が必要」と判断され、売却できたとしても土地としての価格しかつかないケースも少なくありません。また、ゴミ屋敷の影響は、相続時にも問題を引き起こします。一軒家を相続したものの、ゴミ屋敷の状態のままでは活用することが難しく、処分に困ってしまうケースが多くあります。清掃費用や修繕費がかかるため、「相続放棄したい」と考える人もいますが、その場合でも法的な手続きが必要になり、余計な手間がかかることになります。では、ゴミ屋敷の状態を改善し、家の価値を守るためにはどうすればよいのでしょうか?まずは、ゴミの処分を最優先に考えることが重要です。少しずつでも片付けを進め、可能であれば専門の清掃業者に依頼して短期間で整理するのも一つの方法です。特に、不用品が多い場合は、不用品回収業者や自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用することで、スムーズに処分を進めることができます。また、建物の状態を確認し、必要に応じてリフォームや修繕を検討することも大切です。特に、長年放置された一軒家では、配管や電気設備に問題が発生している可能性があるため、売却を考えている場合は、事前に点検を行いましょう。
一軒家のゴミ屋敷は家の価値を下げる?放置するリスクと対策