新築住宅の検査では、様々な欠陥が発見されます。ここでは、新築住宅の検査でよく見られる欠陥事例と、第三者機関がどのようにそれらを発見するのかについて解説します。まず、基礎部分でよく見られる欠陥としては、ひび割れやジャンカ(コンクリートの打ち込み不良)があります。ひび割れは、コンクリートの乾燥や収縮によって発生することがありますが、構造に影響を与える可能性のあるひび割れは、注意が必要です。第三者機関の検査員は、基礎の表面をくまなくチェックし、ひび割れの状態を詳細に記録します。また、ジャンカも、コンクリートの強度を低下させる原因となるため、入念にチェックします。次に、構造部分でよく見られる欠陥としては、接合部の不備や釘の打ち忘れがあります。柱や梁の接合が不十分だと、地震の際に住宅が倒壊する危険性があります。また、釘の打ち忘れは、構造材の強度を低下させます。第三者機関の検査員は、接合部を一つ一つ丁寧にチェックし、釘がしっかりと打たれているかを確認します。また、水平器やレーザーレベルなどを使用し、建物の傾きがないかも確認します。さらに、防水部分でよく見られる欠陥としては、防水シートの施工不良やコーキングの不備があります。防水シートの施工が不十分だと、雨漏りの原因となります。第三者機関の検査員は、防水シートの重ね合わせや、コーキングの状態を細かくチェックし、不備がないかを確認します。また、専用の器具を使用し、雨漏りが発生しやすい箇所に水をかけて、雨漏りの有無を確認する場合もあります。これらの欠陥は、専門的な知識や経験がなければ、なかなか見つけることができません。第三者機関の検査員は、建築の専門知識と豊富な経験をもとに、住宅の隅々までチェックし、欠陥を見つけ出します。