捨てコンクリートの厚さ、薄すぎるとどうなる?強度不足のリスク

捨てコンクリートの厚さは、建物の種類や地盤の状況によって異なりますが、一般的には、50mmから100mm程度が推奨されます。しかし、捨てコンクリートの厚さが薄すぎると、強度不足となり、様々なリスクが生じる可能性があります。この記事では、捨てコンクリートの厚さが薄すぎる場合に起こりうるリスクについて解説します。まず、捨てコンクリートの厚さが薄すぎると、十分な強度を確保することができません。捨てコンクリートは、基礎を作るための作業足場としての役割を担っていますが、厚さが薄いと、作業中にひび割れしたり、破損したりする可能性があります。捨てコンクリートが破損すると、基礎工事の精度が低下し、建物の安全性を損なう可能性があります。次に、捨てコンクリートの厚さが薄すぎると、墨出しの精度が低下する可能性があります。捨てコンクリートは、基礎の位置や形状を正確に墨出しするための基準面としての役割を担っていますが、厚さが薄いと、墨出しが安定せず、基礎の位置がずれてしまう可能性があります。基礎の位置がずれると、建物の構造に影響を与える可能性があります。さらに、捨てコンクリートの厚さが薄すぎると、防水シートを十分に保護することができません。捨てコンクリートは、防水シートが直接地面に触れることを防ぎ、防水シートの損傷を防止する役割を担っていますが、厚さが薄いと、防水シートを十分に保護することができず、防水シートが損傷する可能性があります。防水シートが損傷すると、地面からの湿気が基礎に侵入し、建物の耐久性を低下させる可能性があります。これらのリスクを避けるためには、捨てコンクリートの厚さを適切に決定することが重要です。捨てコンクリートの厚さは、建物の種類や地盤の状況、設計図書などを考慮して、専門家(建築士など)が決定する必要があります。捨てコンクリートの厚さを決定する際は、費用を抑えることばかりを優先せず、安全性を確保することが最も重要です。