ゴミ屋敷になってしまう人の多くは、「片付けが苦手」と感じていることが特徴です。しかし、実際には「掃除ができない」のではなく、「掃除の仕方がわからない」「掃除をする習慣がない」ことが原因であることがほとんどです。まず、「とりあえず目の前のものを別の場所に移動させる」という行動が挙げられます。例えば、テーブルの上が散らかっていると、「とりあえず床に移動」「とりあえず押し入れに突っ込む」といった形で、一時的に片付けたつもりになることがあります。しかし、実際には物が減ったわけではないため、時間が経つとまた元の状態に戻ってしまいます。この場合、「収納場所を決める」「使わないものは処分する」ことを意識することで、根本的な解決につながります。次に、「掃除道具がどこにあるかわからない」というのも、掃除が苦手な人にありがちなパターンです。掃除をしようと思っても、「ゴミ袋がどこにあるかわからない」「掃除機のコードが絡まって面倒」といった理由で、掃除を諦めてしまうことがあります。こうした場合は、ゴミ袋や掃除道具をすぐに取り出せる場所に置き、掃除をしやすい環境を作ることが重要です。例えば、「ゴミ袋はキッチンの引き出しに収納」「掃除機はすぐ使える場所に置く」といった工夫をすると、掃除のハードルが下がります。また、「片付けようとすると過去のものを見つけてしまい、手が止まる」というのも、掃除が進まない原因のひとつです。昔の写真や手紙、本などを見つけると、それを読み返しているうちに時間が経ち、掃除が進まなくなってしまうことがあります。この場合、「思い出のものは最後に片付ける」「捨てるかどうか即決する」などのルールを決めることで、スムーズに片付けを進めることができます。さらに、「完璧に片付けようとするあまり、手がつけられなくなる」というケースもあります。例えば、「掃除をするなら徹底的にやらなきゃ意味がない」と考え、ハードルが高くなりすぎて結局何もしない、ということがあります。この場合、「とりあえず5分だけ片付ける」「一か所だけ掃除する」といった小さな目標を立てることで、無理なく掃除を続けることができます。